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ユーザーの質問や指示に応じて、精度の高い回答を生成できる「ChatGPT」は世界でも爆発的に利用者数が増えています。
10分程度で簡単に登録でき、大部分の機能を無料で使うことができるため、この記事を見てるあなたはすでに使用したことや、その便利さを知っているかと思います。
しかし、ChatGPTは情報の正確性や鮮度が保証されていないため、リスクもあります。
今回は、ChatGPTで「できること」と「できないこと」を詳しく紹介し、上手に活用できるコツを解説します。
大学院修士課程卒業後、日系大手IT企業でシステム開発に取り組む、AIオタクのリタです。
Chat-GPTは役に立たない?
アクティブユーザー数は、リリース後わずか1週間で100万人、リリース2ヶ月後の2023年には1億ユーザーを突破しており、前代未聞の成長を見せています。
そんなChatGPTですが、「役に立たない!」という声もときどき耳にします。
ではなぜ「Chat-GPTは役に立たない」と言われてしまうのでしょうか?
その理由として、間違った情報が出力されるという点が挙げられます。
ChatGPTはインターネット上の大量のテキストデータを基に学習されているため、そのデータには誤りが含まれる場合があります。
もちろん、正確で信頼性の高い情報もありますが、それらを鵜呑みにすることは極めて危険です。
間違った情報が混ざってるなら、使いたくないなあ。
そんなことないよ。
ChatGPTの「できること」と「できないこと(苦手な処理)」を理解すれば、コツが掴めるよ
ChtaGPTが「できないこと(苦手な処理)」を理解すればいいのか
また、「そもそもChatGPTが利用できない」という場合もあります。
例えば、無料プランにおいて回線の混雑による回答の遅延や、ブラウザの設定で自動翻訳が適用されてバグが発生するケースなどがあります。
前者の場合は有料プランの検討を、後者の場合はページを更新して再読み込みをすると、解決することがあるので試してみると良いでしょう。
ChatGPTが「できること」と「できないこと」
ChatGPTには、要約や翻訳のような「できること」と、画像の認識や生成のような「できないこと」があります。それぞれ具体例を挙げてご紹介します。
ChatGPTが「できること」5選!
まず初めに、ChatGPTが「できること」について、厳選した5つを紹介します。
1. ChatGPTと自然な会話ができる
従来のAIは、予測される「質問」に対して用意された「回答」を行うというプログラミングの下で動いています。
そのため予測できていない質問に対しては不自然な回答となっていたのですが、ChatGPTは最適な単語を予測し、膨大な情報源をベースに回答するため、人間らしい自然な受け答えが可能となるのです。
例えば、他愛のない「今日はよく寝た~!」という質問をしてみると、自然な回答が返ってきます。いままでのAIとの違いがよく分かりますね。
指示が欲しくてうずいているね。雑談相手というよりは、良いアドバイスをくれる秘書ってイメージかな。
2. 関数の作成やプログラミング
ChatGPTは、プログラムのコードの作成することも出来ます。エクセルやGoogleスプレッドシートの関数、あるいはHTMLやPythonなどのプログラミングについて、何がしたいのかを打ち込むだけで自動的にコードを構築してくれます。
つまり、ChatGPTを活用すれば、これまでなら専門知識を持つ人がいなければ扱いことのできなかった関数やプログラミングも、簡単に使いこなせるようになるということです。
例えば、「じゃんけんのプログラムをPythonで作成してください。」と入力してみると、以下のようにコードと各コードの詳細説明まで教えてくれました。
ユーザーの要望に対応するコードをすぐに提案してくれるから、事務処理や開発現場など、ビジネスの場でも活用が広がっていきそう…
ほかにも、エラーが出るプログラムをそのまま打ち込んで問題点と改善方法を聞けば、エラー箇所も回答してくれるから、いろいろな使い方ができるよ。
3. 小説や脚本の執筆
ChatGPTは、小説や脚本の執筆もすることができます。こちらで小説の設定を示すだけで、小説の文章やあらすじを考えてくれます。
また、文章を自分で生成するだけでなく、校正も行えるため、自分で書いた文章をより良くしたい場合にも有用です。ほかにも、メールの例文作成など、さまざまなアイデア出しができます。
ここでは、例として「宇宙・赤色・唐揚げをテーマに小説を考えてください」と入力してみると、見事な小説ができあがりました。
あるあるのストーリーだけど、ちゃんと物語になってるね。
このようにChatGPTは一文からでも物語を膨らませてくれます。AIが書いた小説や漫画を人間が楽しむ時代は意外と近いかもしれません。
4. 情報収集・整理
ChatGPTはWebサイトから情報収集したり、集めた情報を要約することも得意です。
知りたい情報を質問すれば、必要な情報を端的に提示してくれるので、ビジネスで必要な基本情報を把握するのに便利です。
特に、手作業で調べるのに時間がかかりがちな市場規模や競合他社などの情報を整理する際には大いに役立ちます。
ただし、後述するように
は最新の情報まで追い切れているわけではないので、その点には注意が必要です。
5.翻訳
文脈に応じて言葉の意味を読み取るのに優れているChatGPTは、外国語の翻訳も得意です。
たとえば技術用語や解説が欧米から発信されることが多いIT業界では、和訳・英訳のためにChatGPTがすでに使われ始めています。
PDFの文章も、テキスト変換すれば簡単に翻訳できます。
学生の時は、英語の課題や論文もこっそり訳して読んでた。
ChatGPTの情報源は英語だから、日本語よりも英語で質問する方が精度の高い回答を得やすいんだよ。回答の精度を高めるためにも、英語はちゃんと勉強しようね。
ChatGPTが「できないこと」4選!
ChatGPTは、どんな質問にも回答してくれるため、一見なんでもできそうに見えますが、そこが落とし穴です。
次は「できないこと」について、厳選した4つを紹介します。
1. 未来の予測
ChatGPTは、未来を予測することはできません。そのため、将来の出来事に関する質問には、正確に回答できない場合があります。
予測できませんって突っぱねるんじゃなくて、予測できない理由や、予測するためにはどうするべきかを教えてくれた。
卑しい質問だ。予測するためにどうすればいいかと、質問の角度を変えると良いアドバイスが得られるかもね。
2. トレンド性のある質問
ChatGPT はインターネットに接続されていないため、情報の学習を定期的に行う必要があります。
しかし、ChatGPTでは、2021年9月以降の出来事をあまり学習していないため、情報が古いのです。
例えば、「今の首相は誰ですか?」と質問しても最新の情報は得ることはできません。
この点に不満を持つ人がすごく多いみたいだね。でもこの問題は、ChatGPTの拡張機能「WebChatGPT」を使えば解決できるから、気になる人はチェックしてみてね。
3. プライバシーに関わる質問
当然ですが、人のプライバシーに関わる質問は答えられません。
よくあるケースとして、有名人の住所情報や家族構成など、プライバシーの観点から保護されているべき情報であり、一般の人々には提供されていません。
また、故人に対しても、その住所情報はプライバシーの尊重が求められるため、応えることはありません。
一般的に、有名人や一般の人々の住所情報を尋ねることや公にすることは、プライバシー侵害となり、個人や家族の安全に影響を及ぼす可能性があるため、控えましょう。プライバシーを尊重し、個人情報の保護に配慮することは、重要な倫理的原則です。
4. 計算
意外かもしれませんが、ChatGPTは計算が苦手です。
正解は「43」ですが、普通に間違えます。
当てにならないね…正解を教えてあげよう。
本当に理解してるのかな?間違った答えを教えてみよう。
だめだこりゃ。
計算に関しては、正解することもあるけど、ほとんど当てにあらないと思った方がいいね。
ChatGPTを上手に活用するためのコツ
現在のChatGPTには苦手な処理がある以上、使う側が上手に利用し判断する必要があります。以下で、より回答の精度を高め、誤情報を見極めるためにすべきChatGPT活用のコツをご紹介します
具体的に質問をする
まずは、質問内容を具体的かつ明確にすることがポイントです。ChatGPTは自然言語処理技術を使用していますが、曖昧な質問の場合、AIが質問の意図を誤って認識することがあります。「主語を抜かない」、「例を挙げる」、「5W1Hを意識する」など具体的な質問を心がけると、より適切な回答が得られる可能性が高まるでしょう。
人とのコミュニケーションにもいえることだね
質問に関する情報を提供する
質問をする際に、前提条件や必要な情報をあらかじめ読み込ませることで、回答の精度を高めることが可能です。
ChatGPTは事前学習されたモデルを使用していますが、特定の分野における情報不足がある場合が考えられます。
例えば、「○○という立場から〜を説明してください」や「以下の条件をふまえて回答してください」などと、追加情報を記載することで、様々な回答を得ることができるでしょう。
ChatGPTじゃないとできない技だね。
回答のファクトチェックを行う
ChatGPTは誤った情報を正しい情報のように回答することがあります。
そのため、すべての回答は100%信用せずに「間違っている」という前提で、実際のデータの事実確認をお勧めします。
特に人物名などの固有名詞や専門用語については、検索や辞書によるファクトチェックを徹底しましょう。
フィードバックを送信する
ChatGPTが間違った情報を回答したときは、間違っていることをフィードバックすることも大事です
フィードバックを提供することで、何度か繰り返すと正しい回答に修正され、システムの性能を改善することができます。
誤った情報が出力された場合、正しい情報を提供することで、ChatGPTが正しい回答を生成するための訓練データを提供することができるでしょう。
みんなでChatGPTを育てよう。
ChatGPTができることを理解し効果的に活用しましょう
OpenAIが開発したChatGPTを筆頭に、自然な回答を自動生成できる対話型AIは今後も活用の幅を広げることが予想されます。
現在はChatGPTを搭載したBingが登場し、Googleも対抗サービスとなるBardを発表するなど、検索エンジンも変革しつつあります。
ただし、現在のChatGPTは常に正確で完全な回答を提供できるわけではありません。
そのため、私たちユーザーに求められていることは、システムの仕組みを理解し有効に活用することです。近い将来、検索や広告、IT業界などあらゆるビジネス環境はChatGPTにより大きな影響を受け、その応用範囲は拡大することが予測されます。
実際に利用したり情報収集を行うことで、変化に適応していきましょう。
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